過酷なリストラを必要とした日産に救世主は「つらくてもやるしかない」と非情に徹した。
「これっきゃない、やるっきゃない」主義は、戦後長らく、日本企業にとって不可能を可能にする奇跡のフォーミュラ(公式)だった。
ある意味、これほど楽なことはない。余計なことを考えず、言われた通り実行あるのみ。耐えがたきを耐え奮励努力する。
つらさに耐えることが自己目的化する。(浜矩子・中日新聞2019.1.13「視座」)しかし忍耐は手段であって「目的」ではない。
思考停止、救世主依存が独裁者を生みだす。(敗戦国ドイツを、ヒトラーはV字回復して国民から圧倒的支持を得た。NHK・新映像の世紀③)