20世紀を生き抜くための「心」・「技」・「体」その22

はじめに

★ 平成10年度法人税改革に関する新聞記事が掲載されました(平成9.7.27読売新聞第12版)。現行37.5%の法人税率を最大2.5%引き下げ、そのかわりに企業への優遇措置25項目の見直しをするという大蔵素案です。
法人税収入としては+ーゼロで国の税金は増えも減りもしません。税金のとられ方が変わるだけでこれまで節税で税金の負担を軽くしていたところがたくさん取られることになります。節税は基本的に課税の繰り延べで、本来翌期以降の経費を減らし当期へ前倒しすることによって今期の税金を減らすテクニックです。翌期と通算すれば利益は同じになるわけで、さしあたって当面の課税の一部を回避しただけのことです。課税当局も課税が「あとさき」になるだけだからと余りこだわらなかったのですが、今回の改革素案は節税封じにかなりこだわっています。おもなものをあげてみると(1).全額損金処理できる減価償却資産の取得価格を20万円未満から10万円未満に引き下げる、建物及び一部の構築物の減価償却方法は定額法しか認めない、百万円以上の期中取得資産の簡便法を認めないという減価償却の見直し。(2).貸倒引当金、賞与引当金などの段階的廃止。(3).退職給与引当金の累積限度額を40%から30%に引き下げ。(4).福利厚生費は、従業員一人当たり50万円を超える部分を損金算入の対象からはずし有税化。(5).上場有価証券の評価方法から低価法を廃止。直前決算対策とよべそうな節税方法はほとんど槍玉にあげられています。
 (1)これによって経費で落ちるパソコンの購入が減るかもしれません(6年がかりで経費で落とすならパソコンをかけ込み買替えしなくなるでしょう)。また、簡便法は減価償却を最大5カ月前倒しするだけのことであり、そうまでして税金を取り上げたいのか、という気がします。 (2)の賞与引当金廃止がもたらす影響は多大です。単純に言って3月決算は12月決算の4分の3しか賞与を認められないということになります。夏期賞与を減らして決算賞与を払うか、決算月を変えないと課税所得が過大になってしまいます。 (3)いよいよ会社が退職資金を用意できなくなります。松下電気産業のように(YTAメモ18「技」)退職金制度を廃止する会社が増えてくるかもしれません。 (4)交際費課税に続いて福利厚生費課税を導入しようという試みです。これにはハ-フタックスとよばれる満期保険金は会社、死亡保険金は従業員の遺族という養老保険契約の保険料や社宅の補助など福利厚生費という勘定科目で処理されない経費も含まれるため従業員思いの会社ほど税金を余分に納めることになってきます。これまで何度も広告費課税が税制改革で取り上げられ、その度にマスコミ等の猛反対でつぶれていますが、今回の改革で最も影響を受ける生命保険会社は大蔵省に許認可権を握られており、反対できないでしょう。 (5)株価が暴落し買値の半分に下がり回復の見込みがない場合は評価減が認められますが、4割下がっても売らない限り損が認められません。
 節税は利益の繰り延べであり、今回の改革素案は節税封じにかなりこだわっているといいました。ということは、今期利益がでて税金を納めたとしても(節税による利益の繰り延べができなかった分)翌期以降の利益が減り、税金が減ることになります。ただでさえ国債を発行し、将来の税金を借金(国債)の返済のアテにしているのに、その税収の原資となる利益を当期に前倒ししてしまったら税金のアテがありません。この次は最大2.5%引き下げる法人税率を再び元にもどし、その次は「消費税率の引き上げ」という増税一本槍の方法しか残されてません。これは税金の使い途に関心を持っていなかったり、税金のムダ遣いを指摘されても「そうはおもわない。これは必要な支出だ」と強弁し改めようとしない役人を叱れない政治家を落選させてやろうなどと一度も思ったことのない国民は今後予想される増税を受け入れてもらうしかありません。あなたは増税を受け入れることが出来ますか?

「身」木村仁著「ゼロ波動の癒し」(1997.7.15初版:KKベストセラーズ刊本体1500円)より

★a.著者の木村氏はかつては非常に腕の良い鍼灸師。骨盤にある脊椎の一番下の骨、仙骨の上の部分に短いハリを1本入れ、そのまま数日から1週間皮膚の中に入れっぱなしにする“皮膚鍼”で腰痛、肩凝り、頭痛、膝痛、間接痛などほとんどの痛みを治した。評判が評判を呼び患者が1日150人もおしかけるようになった。患者1人にハリを1本うつだけなので一人で充分治療できた(p18-19,p68-69)。

★b.木村氏にはツボを見分ける天分の才能があったようで、ハリを持つとどこに刺せばいいかが自然にわかったという。指先が引っ張られるようにツボに導かれ、そこにハリを差し込むと、するりと入る。そしてある深さでぴたりと止まる。深さは人により、部所によりちがったが指が自然に感じていたようだ、という(p67)。

★c.しかし、そのうち対症療法の虚しさに迷いだす。痛みや不快感、機能障害などの症状を解消しても患者さんが亡くなってしまう。自分のしているのはただの修繕屋ではないか。症状をなくしているだけで身体を治しているわけではない。そこで鍼灸以外の治療法、健康法の勉強をはじめ、カイロプラクティックとホメオパシーに出会う。

★d.ホメオパシーはYTAメモ18「体」でペストの治療法として紹介したが、ドイツの医師ザムエル・ハーネマンが開発したという。かれは実験のためキナの皮(マラリアの特効薬キニ-ネの原料)を服んでみたところマラリアと同じような軽い症状があらわれた。つまり、病気に効く薬物は病気と同じような症状をもたらす効果をもっている。ハ-ネマンは、そこから考え方を進める。そもそも病気というのは身体の免疫機構のバランスが崩れることによって起きる。その免疫機構を刺激してやるとバランスを取り戻して病気が治る(健康を取り戻す)。健康な人に症状をおこさせる物質を病気の人に与えれば、その刺激によって免疫機構が強化され、症状がなくなり病気も治っていくのではないか。そう考えたのである。さらに、ハ-ネマンは副作用を避けるため、与える物質を薄め、そのかわりに「薄めた液体を強く何十回も振ることが大事だ」という。「振動」が薬を活性化させ、効果を生み出させるという(p71-73)。
 細井は強い振動を薬物に与えることによって免疫機構を刺激する「波動」が上がるというように理解しました。ということは、薬をよく振って服めば、それまでの投薬の半分でも効果があがるかもしれません。お医者さんでもらう薬にはカプセルや錠剤など時間をかけて徐々に効かせるものもありますが、粉薬が多いように思います。通常はコップの水を片手に粉薬を口に放りこみ水をゴクゴク飲みます。だったら、薬を水にとかして飲んでもいいはずです。水にとかせばかき混ぜるという振動が可能です。薬を少なめにしても効くかもしれません。すでに、どういう振動が効果的か、という実験がホメオパシ-の研究テ-マとして検討されているのかもしれませんが、門外漢なのでわかりません。

★e.カイロはギリシア語で“手”プラクティックは“術”の意味である。頭蓋骨の下から骨盤までは24個の脊椎という骨でつながっている。その中には脊髄という神経の束が通っており、そこから各器官へ神経が伸びている。もし、脊椎に歪みがあればそこの神経が圧迫される。脳からの情報や各器官からの情報が正確に伝わらないし、痛みや麻痺、運動機能の低下や機能不全といった支障も出てくる。逆に言えば、脊椎の歪みを調整すれば神経の圧迫が取り除かれトラブルも解消される。自然治癒力が高まり、身体が健康になっていく(p22)。

★f.脊椎の中でも頭蓋骨のすぐ下の骨、第一けい椎と第二けい椎の中には脊髄ではなく脳幹の延長部分である延髄が通っている。脳幹は別名「爬虫類の脳」とも言われ、呼吸や生理的な反射、五感や知覚など身体の基本的な働きをコントロールする。言いかえれば、脳幹さえあれば生物は生きていける(p24-25)。

★g.カイロプラクティックを発展させたB・J・パーマーは人間の持つ自然の生命力をイネイトと呼んだ。イネイトは脳幹で作られ、そこから全身にめぐらされる。イネイトはつねに体内を流れ続け人間の身体を生かしている。けい椎に歪みやズレがあればイネイトの流れが阻害され、自然治癒力が低下し病気などに負けやすくなる。そして、イネイトの流れは脊椎の歪みやズレ以外のさまざまな要因によって邪魔されている(p27-28)。

★h.木村氏はイネイトの流れをよくすれば病気知らずの身体になると考え、流れを邪魔するものを取り除く治療をはじめた。まず靴を脱いでもらい、身につけているものを下着以外ははずす。綿のパジャマに着替えてもらい、不自然なものを身体から離すとイネイトが流れ始める。しばらく横になってもらい、流れ始めたイネイトを全身に巡らせ、その状態を自然に保てるよう安静にする。30分から40分横になってもらいそれで治療は完了する。木村氏が患者に施すのはイネイトの流れを阻害する脊椎のズレや歪みを整え、木村氏が開発したアディオ(ADIO)という器具でイネイトの流れを促すだけである(p47、p98)。

★i.イネイトが流れ出すと脊椎などの歪みやズレも治してしまうため、カイロプラクティックによる治療が必要とされるのはイネイトの流れを止めているような極端な歪みやズレの場合であり、通常はアディオによる治療で治ってしまうようである。アディオによる治療も、ファンに取り付けたアディオを患者の枕元で数秒回すだけである。治療は患者のイネイト、いいかえれば自然治癒力が行うのであり、アディオはそれを促すだけのことである。

★j.木村氏によればアディオより、きついパンツのゴムが身体を圧迫する刺激の方が強いという。そこで、身体によくないものをはずしてイネイトの流れる環境づくりをするのであるが、およそ身につけるもののほとんどがよくないという。なかでも締めつけるもの、化学製品、金属などはマイナスの影響が大きい。化学繊維などの化学製品は自然のものではないから、時計、眼鏡の金属フレーム、ネックレス、指輪、イヤリングなど金属は電磁波を集めてしまうのでよくないのだという。磁気利用の健康商品も磁気が電磁波を吸収するし、人体という自然の磁場を乱すことになってよくないのだという(p93、P50)。

★k.さらに、過度の情報や教育、思いこみやとらわれなどもイネイトの流れを邪魔するという。教育は外から与えられるものでイネイトの内側からの流れとは正反対、思いこみやとらわれは自分の中の自然な衝動をなくしてしまっている(p33、p129)。

★l.薬は自然治癒力を低下させるので目標としては服まない方がよい。しかし長い間強い薬を服用していると身体がその成分に値する自然の成分を体内で作らなくなっている。薬は悪いがただちにすべての薬を中止するのは危険を伴う。またステロイドや向精神薬などの強い薬物を長期間使用してきた人は服用を中止した後でもその働きが身体に記憶されてしまうことがある。薬の記憶がイネイトを邪魔して治療に長時間かかったり、効果のあらわれない人もいるという(p208-209)。

★m.イネイト療法は1回で治ることもあるが、数回目から効果のあらわれる人も多いし、十回以上でやっと変化の起こる人もいる。日常の中に不自然や無理の多い人、そうした生き方の長かった人などは時間がかかることもある。やってみないとわからない。しかし、たとえ時間がかかっても自分の状態を知るのは大切なことである(p143)。
 木村氏のイネイト療法は平成8年2月18日にセミナーを受講して以来一度紹介したかった治療法でした。アディオはトータルへルスデザインで販売しているため、まず自分の分を購入し、続いて体調のよくない親族に渡しました。まもなくよくなりましたがイネイトによるのかどうかはわかりません。一人は効果がないからとすぐにやめてしまいました。私はイネイト療法は正しいと思いますが、どう受けとめるかは自分の判断です。別紙のとおり治療所がありますのでお困りの方は訪ねてみてはいかがですか。