後にわらしべ長者となった主人公が差し上げたみかん三個(ギブ)は、弁当と布三反のお礼(ゲット)という過分な報奨をもたらした。しかし、みかんをいただいた女の人(相手方)にしてみれば、死にそうな喉の渇き、苦しみからの解放というかえがたい贈り物であった。(ヨウコちゃんにとって十円玉は、離れて暮らすお父さんとお話ができる、とっても楽しいひと時を与えてくれる宝物である。林覚乗) 自分のことだけでなく相手方に何をもたらしたのか。そこまで(両方の立場で)考えると取引の本質が見えてくる。